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JR東日本がWeWorkと提携、鉄道会社がシェアオフィス事業者と提携する狙いを考える

 東日本鉄道旅客鉄道会社(JR東日本)のシェアオフィス事業「STATION WORK」は5月12日、WeWork Japanが運営するフレキシブルオフィス「WeWork」との連携を開始することを発表しました。連携は5月27日から始まります。

 両社の提携により、STATION WORK会員は、WeWorkの共用ラウンジエリアやフリードリンクサービスが利用できるようになります。料金は、AMプラン(9~12時)が2,750円、PMプラン(12~18時)が3,850円、1dayプラン(9~18時)が4,950円となります。WeWorkでのフリードリンクサービスは、コーヒーなどのほか、16時からは(WeWorkの目玉サービスともいえる)ビールも提供されます。ただ、残念ながら、緊急事態宣言発出期間中は、ビールは提供されないそうです。

 STATION WORK会員が利用できるWeWorkは、関東エリアが渋谷スクランブルスクエア、リンクスクエア新宿、ハレザ池袋、アイスバーグ(原宿)、オーシャンゲートみなとみらいの5拠点。関西エリアは、なんばスカイオ、御堂筋フロンティアの2拠点です。夏頃には関東エリア、東北エリア、東海エリア、九州エリアでさらに26拠点、合計33拠点で利用可能になる計画です。

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https://weworkjpn.com/news/news21/

 STATION WORK(ステーションワーク)には、「STATION BOOTH」(ステーションブース)と「STATION DESK」(ステーションデスク)の2種類があります。STATION BOOTH(ステーションブース)は、いわゆる個室タイプで、幅と奥行きがそれぞれ1メートル強、高さが2.2メートル程度のボックスが、「駅ナカ」や駅改札近くに設置されています。ボックスの中には、椅子、机、電源コンセント、エアコンのほか、液晶モニター、Wi-Fiによる通信環境が用意されています。利用料金は15分250円で、事前に利用時間を予約して使います。

 STATION DESK(ステーションデスク)は、6つのタイプの席が用意されており、目的に応じて好きな席が選べます。6つのタイプは、パーティションに囲われた空間でデスクワークに集中できる「SHELTER」、適度な囲われ感とゆったり座れるソファの「CAVE」、ポケットコイルの上でリラックスして作業できる「HEAVEN」、半オープン型のソファ席「CAPSULE」、半オープン型のデスク席「DEN」、ハイカウンター型で短時間の作業に適した「PERCH」です。STATION DESK(ステーションデスク)は、フリードリンクやフォンブースも用意されており、利用料金は15分250円で、事前に利用時間を予約して使います。

 JR東日本は、昨年まで首都圏を中心にSTATION BOOTHの設置を進めてきましたが、2021年に入り都心エリアだけでなく、東北・信越・北関東エリアの主要駅などに設置を進めています。

 JR東日本は、STATION BOOTHの設置を駅に限定せず広げていく姿勢を示しています。たとえば4月末には、財務省関東財務局が管理するさいたま新都心合同庁舎1号館にSTATION BOOTHが設置されました。また、ワシントンホテルの4施設、ホテルグレイスリーの4施設とも提携し、STATION WORKは全国147カ所に広がっています。JR東日本は、STATION WORKとして駅ナカのSTATION BOOTHのほか、ホテルやフィットネスジム、コンビニ、カフェといったコンテンツとの融合も図り、2023年度までに1000カ所体制を目指しているそうです。

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https://www.stationwork.jp

 JR東日本が、WeWork Japanと提携したのは、STATION WORK 1000カ所体制の一環と考えられます。知名度の高いWeWorkが使える、となれば、STATION WORK会員の増加ペースの加速も期待できますし、会員が増加することで、STATION WORKの設置を望む声も強まりそうです。

 WeWork Japanがシェアオフィスを運営する事業会社と連携するのは、今回が初めてですが、WeWork JapanにとってもJR東日本との提携は悪い話ではありません。たとえSTATION WORK会員であっても、費用を払ってくれる以上、WeWorkにとってSTATION WORK会員は、お客様の一人となりますし、WeWorkを体験することで、STATION WORK会員がWeWorkの契約を望む展開も期待されます。またSTATION WORK会員がWeWorkの共用エリアを利用することで、WeWorkに活気も生まれそうです。

 新型コロナの感染拡大をきっかけに、在宅勤務やテレワークが普及し、シェアオフィスを利用する方は増えてきたと思われます。おかげさまで、我々WorkOnでも、登録会員数は増加基調を維持しており、利用者数も同じように増加傾向にあります。

 緊急事態宣言が再発令されたことで、在宅勤務を余儀なくされる方も再び増えたという声も聴きます。しかし、通信環境の悪さや家族の存在などにより、自宅でテレワークやリモートワークをすることが難しい方も多く、自宅近くのレンタルオフィス、シェアオフィス、バーチャルオフィス、カプセルオフィス、サテライトオフィス、ワーキングスペースを利用することが普及しているようにも感じます。

 JR東日本をはじめとするシェアオフィス事業者は、自宅から比較的近いエリアにレンタルオフィス、シェアオフィス、バーチャルオフィス、カプセルオフィス、サテライトオフィス、ワーキングスペースを設置すれば、自宅で働きにくい労働者のニーズをつかむことができると判断しているかもしれません。

 我々WorkOnは現在、東京都港区新橋と町田市の2店舗のみの運営ですが、JR東日本と同様に、利用者の皆様に様々な付加価値を提供し続けていきたいと考えています。

 たとえば、WorkOn2号店である西友町田店では、新しい試みとして「予約ルーム」を提供しています。予約ルームは、その名の通り、事前に「予約」する空間です。一見すると、予約ルームは、貸し会議室、レンタル会議室、集会室、ミーティングルーム、レンタルスペース、レンタルルーム、テレワークスペース、フレキシブルスペース、パーティールーム、と同じものにみえるかもしれません。

 しかしWorkOnは、お一人様が「いつでも・すぐ・集中」できる環境をご用意することを目的としています。WorkOnが用意する「予約」できる場所も、お一人様が「いつでも・すぐ・集中」できる場所でなければなりません。

 予約ルームの目的は、ワークスペースと同じです。ノートPC(ラップトップPC)、タブレット、スマホといったモバイル機器を使う人たちが、快適に作業をできる環境がWorOnの予約ルームであり、ワークスペースです。

 WorkOnは、JR東日本に比べるまでもない零細事業者ですが、従来型のワークスペースでもなければ、レンタルオフィス、シェアオフィス、バーチャルオフィス、カプセルオフィス、サテライトオフィス、ワーキングスペースでもない働く場所として、そして従来型の貸し会議室、ミーティングルーム、サロン、スタジオ、イベントスペースとは違う予約ルームという形式で、これからも働く皆様に貢献できるよう努力を続ける所存です。

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