東京商工会議所がまとめた中小企業のテレワーク実施状況調査によると、東京23区の中小企業のテレワーク実施率(以下、中小企業のテレワーク実施率)は5月で29.7%となりました。前回調査(2022年2月・まん延防止等重点措置期間中)から8.1ポイント低下し、2020年3月の調査に次いで、過去2番目に低い結果となります。
https://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=1029703
過去の同調査を振り返ると、2020年5~6月の調査では中小企業のテレワーク実施率が67.3%まで上昇しましたが、ここにきて一気に低下したことになります。
企業規模(従業員数)別で中小企業のテレワーク実施率をみると、すべての企業規模でテレワーク実施率が低下し、「301人以上」が最も高く57.6%、「50人以下」が最も低く22.7%となり、過去の調査から一貫して企業規模が小さい企業ほど実施率が低い結果となっています。また、業種別にみると、卸売業の実施率が最も高く38.2%となった一方、小売業は最も低く7.1%となりました。
テレワークを実施できない理由をみると、テレワーク未実施企業では、「テレワーク可能な業務がない」と答えた企業が最も多く、過去実施したことのある企業では、「業務の生産性低下」や、社内・取引先とのコミュニケーションが上位の理由として挙げられています。
テレワークを実施する企業に継続する目的を尋ねたところ、「出勤人数の抑制」「事業継続性の確保」を挙げた企業が5割程度を占めましたが、前回調査に比べ14~17ポイント低下しています。一方、「働き方改革の推進」を選択した企業は、18.3ポイント上昇し、56.7%となりました。
今回の調査結果からいえることは、コロナの新規感染者数の減少に伴い、テレワークをやめる企業が増えてきた、ということです。テレワークでは対応できない業務が存在する企業だけでなく、テレワークだけでは円滑なコミュニケーションが難しいと考える企業が一定数存在すると推察されます。
ただ、新型コロナウイルス感染症の拡大を機にテレワークという働き方が一般的になったのは間違いありません。また、テレワークの浸透により、テレワークのメリットも共有され、規模の小さい企業であってもテレワークを無視することはできなくなりつつあるようにも感じます。
新型コロナウイルス感染症の拡大が一服している足元でも、WorkOnには多くの方が会員登録をしていただき、利用者数も増加傾向を続けています。やや手前味噌な考えかもしれませんが、テレワークという働き方は、新型コロナウイルス感染症の広がりがなくなっても、今後も一般的なものとして認識されるようになり、WorkOnのようなワークスペースを利用される方も増え続けるのではないかと考えます。
そうした社会状況の中、WorkOnは、快適に働く場所を提供するという存在意義を忘れず、今後も努力を続け、多くの方にご利用いただけるよう頑張ります。
そしてWorkOnは、従来型のワークスペースでもなければ、レンタルオフィス、シェアオフィス、バーチャルオフィス、カプセルオフィス、サテライトオフィス、ワーキングスペースでもない働く場所として、そして従来型の貸し会議室、ミーティングルーム、サロン、スタジオ、イベントスペースとは違う予約ルームという形式で、皆様に貢献すべく、努力を続ける所存です。