都心のオフィス賃料は高水準を維持できるのか?

都心のオフィス賃料は高水準を維持できるのか?

 オフィス仲介大手・三鬼商事の調べによると、昨年末(2020年12月末)時点の都心5区のオフィスビル平均空室率は4.49%と、10カ月連続で上昇し、2015年9月以来の高水準に達しました。

 一方で興味深いのがオフィスビルの平均賃料です。昨年末時点の都心5区の平均賃料は2万1,999円と5カ月連続の下落です。しかし賃料水準は、一昨年(2019年)9月以来の2万2千円割れであり、平均空室率ほどの悪化を示していません。

 空室率の上昇が目立つ渋谷区でも、平均賃料の下落は小幅です。昨年末時点の渋谷区の平均空室率は5.34%と、2014年2月以来(約8年ぶり)の高水準となりましたが、平均賃料は2万3,816円と、他4区(千代田区、中央区、港区、新宿区)を上回ったままです。

 平均賃料の低下が、空室率の上昇に比べ緩やかな理由の一つは、いわゆるカネ余りにあるのかもしれません。政府や日本銀行が、中小企業を中心に新型コロナ対応の特別融資や各種給付金など資金繰り支援策によって、金融機関の預金総額は800兆円を超え、過去最高を更新しています。

 消費や設備投資といった実体経済は、新型コロナ感染抑制策などによって低迷が続く一方で、カネ余りであるならば、カネの向かう先は金融資産や不動産です。不動産オーナーも、資金に余裕があれば、無理に賃料を下げてテナントを埋めなくても、賃料を据え置き、次の景気回復を待つことが可能となります。

 ただ、空室率の上昇が今後も続けば、たとえカネ余りであったとしても平均賃料の低下も続くとみるのが自然でしょう。

 大企業だけでなく中堅企業、中小企業でも、PC作業を担う労働者では在宅勤務が普及・拡大し、広い面積のオフィスの必要性が低下しています。また、経営不振を理由にオフィス賃料を削減する意欲も強まっており、オフィス面積の縮小やオフィス解約の動きが、まだしばらくは続くとみられます。

 とくにIT企業の割合が高いとされる渋谷区のオフィス空室率は、今後も上昇が続くと予想されます。IT企業は、他業種に比べ在宅勤務比率が高く、今後も在宅勤務を続ける従業員が多いと予想されるからです。

 ただ、空室率の上昇ペースは、今年から緩やかになると期待する声もあります。在宅勤務によるデメリットも少しずつ共有され、以前のように「誰もが在宅勤務」といった雰囲気ではなくなりました。大企業の一部の経営者からは、従業員は以前のようにオフィスにて就労することを公言する声も出ています。また、 今年は新規のビル供給が大幅に減るため、オフィスビルの需給も昨年よりは引き締まるとの見方もあります。

 カネ余りの状況が続くとは言え、オフィスの平均賃料の行方は、オフィスの平均空室率次第といえそうです。WorkOnは、オフィスの平均賃料の行方を意識しながら、2号店である西友町田店にとどまらず、3号店、4号店と店舗を増やしていく所存です。従来型のワークスペースでもなければ、レンタルオフィス、シェアオフィス、バーチャルオフィス、カプセルオフィス、サテライトオフィス、ワーキングスペースでもない新しいワークスペースWorkOnの展開をぜひご期待ください。



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