顧客満足度調査を実施するoricon ME(以下、オリコン)は、「Web会議ツール」についての調査をもとに「2020年 Web会議ツールランキング」(以下、Web会議ツールランキング)を発表しています。
Web会議ツールランキングを算出するための調査期間は、昨年6月30日から7月3日とやや古いものですが、調査回答者(サンプル)数は3.271人、調査対象企業数は18社と比較的大きいものとなっています。
Web会議ツールランキングの対象となった企業は、以下の通りです。
whereby(ウェアバイ)
sMeeting(エスミーティング)
Google Duo(グーグル・デューオ)
Google Meet(旧:Hangouts Meet)(グーグル・ミート)
GlobalMeetコラボレーション
Calling Meeting(コーリングミーティング)
Connect live(コネクトライブ)
Cisco Webex Meetings(シスコ・ウェブエックスミーティングス)
zoom(ズーム)
Skype (スカイプ)
Skype for Business (スカイプ・フォー・ビジネス)
Zoho Meeting(ゾーホーミーティング)
V-Cubeミーティング
BlueJeans(ブルージーンズ)
bellFace(ベルフェイス)
Microsoft Teams(マイクロソフトチームズ)
MORA Video Conference(モーラ・ビデオカンファレンス)
LiveOn(ライブオン)
LINC Biz(リンクビズ)
ただ、ランキング対象となった企業(Web会議ツール)は、規定人数の半数以上の回答があり、総合得点が60.00点以上に限られます。集計の結果、ランクインした企業は、以下の通りとなっています。
1位 Zoom Meetings 68.34点
2位 Google Meet 68.18点
3位 Microsoft Teams 66.70点
4位 Cisco Webex Meetings 66.65点
5位 Skype 64.62点
※順位は総合得点順
オリコンによるWeb会議ツールについての調査・ランキング化は今回が初めてとなります。調査では、以下5つの評価項目についての満足度が調べられました。
・ツールの使いやすさ
・音声・ビデオ機能の充実さ
・会議への参加・招待のしやすさ
・管理機能の充実さ
・カスタマイズ設定のわかりやすさ
ランキング1位となったZoom Meetingsは、「ツールの使いやすさ」、「音声・ビデオ機能の充実さ」、「カスタマイズ設定のわかりやすさ」の3つの項目で1位となりました。他2項目(「会議への参加・招待のしやすさ」と「管理機能の充実さ」)でも2位となっており、Zoom Meetingsの評価は総合的なものと言えます。
2位となったGoogle Meetは、「会議への参加・招待のしやすさ」と「管理機能の充実さ」で1位となり、他3項目でも2位となっています。Google Meetは、結果として2位となりましたが、Zoom Meetingsとの総合得点の差は、わずか0.16しかなく、ユーザーからの評価は、Zoom MeetingsとGoogle Meetにおいては、ほぼ同じと言えそうです。
あえて両者の違いをみると、Zoom Meetingsでは「音声・ビデオ機能の充実さ」の得点(67.91点)が、Google Meetでは「会議への参加・招待のしやすさ」の得点(73.53点)が、それぞれ他4ツールよりも大きい結果となっています。
一方、3位以下のMicrosoft Teams、Cisco Webex Meetings、Skypeは、上位2ツールとの差があります。Microsoft TeamsとCisco Webex Meetingsは、「音声・ビデオ機能の充実さ」においては、Zoom MeetingsやGoogle Meetとの差は大きくないのですが、他の項目で差をつけられています。
同調査では、Web会議(オンラインミーティング)ツールの推奨意向についても調べられ、オリコンは「他者推奨」割合(推奨意向)を示しています。推奨意向は、調査対象者(Web会議ツールサービスの利用者)に「どの程度その企業のサービスを推奨したいか」について「A:とても薦めたい」「B:まあ薦めたい」「C:あまり薦めたくない」「D:全く薦めたくない」の4段階で評価をしてもらい、「A:とても薦めたい」「B:まあ薦めたい」と回答した人の割合で算出しています。
推奨意向の結果は以下の通りです。
1位 Zoom Meetings 93.2%
2位 Google Meet 93.1%
3位 Microsoft Teams 90.7%
4位 Cisco Webex Meetings 90.7%
5位 Skype 86.0%
当然かもしれませんが、推奨意向の結果とWeb会議ツールランキングの結果との間には強い相関・関連性があります。
また同調査では、調査対象者にWeb会議(オンラインミーティング)ツールを利用・選定する際に重視した項目を質問しています。数字の大きい項目ほど、重要視している結果となります。結果は以下の通りです。
ツールの使いやすさ19.6%
会議への参加・招待のしやすさ19.1%
音声・ビデオ機能の充実さ18.4%
コストパフォーマンス14.7%
セキュリティ対策13.3%
管理機能の充実さ8.6%
カスタマイズ設定のわかりやすさ6.3%
Web会議、ウェブミーティング、オンラインミーティングでは、ツールの使いやすさだけでなく、会議やミーティングへの参加・招待のしやすさも重視されることがわかりました。これも当然のことで、Web会議、ウェブミーティング、オンラインミーティングは、自分だけではなく他者(相手)が存在するので、ツール選びでも他者を意識する必要があるからでしょう。
WorkOnでも、一人で作業をする利用者だけでなく、Web会議、ウェブミーティング、オンラインミーティングをする利用者もよくみかけます。また、WorkOnを始めとするシェアオフィス、レンタルオフィス、バーチャルオフィス、カプセルオフィス、サテライトオフィス、ワーキングスペースといった各事業者でも、Web会議、ウェブミーティング、オンラインミーティングを目的とした利用者の増加を実感しています。
新型コロナウイルス感染拡大をきっかけとしたWeb会議、ウェブミーティング、オンラインミーティングは、今後も止まることなく普及していくと予想されます。そうした流れの中で、Web会議(オンラインミーティング)ツールを開発する事業者は、さらに使いやすいツールの開発・提供を通じて、市場シェアを広げていこうとするはずです。
WorkOnは、Web会議(オンラインミーティング)ツールを開発することは(しばらく)ないと思われますが、従来型のワークスペースでもなければ、レンタルオフィス、シェアオフィス、バーチャルオフィス、カプセルオフィス、サテライトオフィス、ワーキングスペースでもない働く場所として、これからも皆様に貢献できるよう努力を続ける所存です。