PDFソフト「Adobe Acrobat」などで知られる米Adobe(アドビ)の日本法人であるアドビ株式会社は9月16日、未来の働き方に関するグローバル調査の結果を公表しました。同調査は、従業員数1,000名以上の企業に勤める男女計3,404名(日本: 500人、アメリカ: 501人、イギリス: 500人、ドイツ: 501人、フランス: 500人、オーストラリア: 502人 、ニュージーランド: 400人)を対象に、日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、オーストラリア、ニュージーランドの7カ国を対象にインターネットで実施されたものです(調査期間:2021年4月30日~5月28日)。
https://www.adobe.com/jp/news-room/news/202109/20210916_survey-on-the-future-of-work.html
同調査での「テレワークによってワークライフバランスは向上しましたか?」の問いに対し、グローバル平均では85.5%、日本では73.0%が「向上した」と回答しています。日本も含め、テレワークは、ワークライフバランスの改善に貢献するとの見方が大勢であることが判明しています。
「テレワークの方がオフィス勤務より仕事がはかどりますか?」という問いに対する回答は、グローバル平均が69.1%であったのに対し、日本は42.8%に留まり、7カ国の中で最低で、唯一50%を下回る結果になりました。
「全体の業務時間の中で雑務にかける時間の割合」という問いに対する回答は、日本が35.5%と7カ国の中で最大との結果も示されています。
そして、「作業効率化のためにデジタルツールを導入してほしいタスク」という問いに対する回答は、日本での1位が「紙文書の作成・確認作業」(71.0%)、2位が「ファイル管理」(70.6%)、3位が「ファイル検索」(62.6%)となったそうです。
今回の調査結果を受け、アドビ株式会社マーケティング本部バイスプレジデント秋田氏は、以下のようなコメントを出しています。
・ワークライフバランスの向上は、持続可能な働き方を実現する上で非常に重要。
・テレワークの導入がワークライフバランスの向上に大きく寄与することが分かった。
・一方で、日本ではテレワーク下で仕事に集中することを困難に感じる人が多くいることも明らかになった。
・オフィスで働くのと同じようにテレワークで仕事を効率的に行うには、クラウドサービスや電子サインなどのデジタルツールを導入し、オフィスでしかできない紙を使った業務をなくすことが必要。
・アドビでは、今後も企業のデジタル化を支援することで、日本の働き方改善に寄与していく。
新型コロナウイルス感染症が流行してから、およそ1年半が経ち、WorkOnはテレワークが日本でも一般的な働き方になりつつあると考えていました。しかし、アドビの調査を見る限り、テレワークがワークライフバランスの向上に資するというメリットが共有されたものの、テレワークはオフィス勤務の代替になりきっていない、と言えそうです。
また調査結果からは、テレワークがオフィス勤務の代替となり切れていない理由が雑務の多さにあることや、日本では(まだまだ)紙を使った業務が多く残っていることが推察されます。
調査はデジタルツールを開発・販売するアドビによるものであることから、我田引水的な印象もありますが、調査結果は、紙文書のデジタル化がテレワークを推進するカギになることも示唆しているように思えます。
WorkOnは、紙による業務は時間とともに無くなるだろうとの考えから、あえてFAXやプリンタを設置していません。以前は、FAXやプリンタの有無に関する問い合わせもありましたが、最近ではこうした問い合わせはほとんどなくなっています。
それは、WorkOnにはFAXやプリンタがない、という諦めによるものかもしれませんが(笑)、それよりも、おそらく、日本でも紙を使わない業務が主流になりつつあることを示していると考えることもできそうです。
WorkOnは、いつでも・すぐ・集中、のキーフレーズのもと、ノートPC(ラップトップPC)、タブレット、スマホといったモバイル機器を使う人たちに快適な環境を提供することを目指しています。とくにモバイル機器で仕事をする人たち、リモートワーカーやテレワーカーと呼ばれる人たちには、快適な環境によって、集中して効率よく仕事をしていただけることを願っています。
もしかしたら、日本のテレワークは、他国と比べれば、まだまだ非効率的な部分が多く、その結果、テレワークがオフィス勤務の代替になりえない状態がまだまだ続くのかもしれません。
しかしWorkOnは、そんな日本でも、いずれテレワークがオフィス勤務の代替となりえて、人々がテレワーク、オフィス勤務どちらを選んでも、問題なく業務をすることができる状況を迎えると信じています。
そんな状況に近づくためにも、WorkOnは、利用者の声を丹念に拾い上げながら日々努力を続け、多くの利用者に愛される存在になりたいと考えています。