シェアオフィスは、フリーランサーやギグワーカーといった新しい働き方の広がりとともに普及が進んでいます。最近では、新型コロナウイルスの感染拡大でシャアオフィスの存在感がさらに高まったように思えます。
ただ、シェアオフィスは、特定のオフィスを複数の利用者で分け合う(シェアする)という意味では、どこも同じように思えますが、シェアオフィスとして提供されるサービスは様々です。普及が進むにつれて、(WorkOnも含めて)様々なシェアオフィスが誕生しているだけに、単に料金だけで比較するのではなく、自分が望んでいるサービス内容を見極めてシェアオフィスを選ぶことが求められます。
そこで以下では、シェアオフィス選びの手助けとなるよう、シェアオフィスのサービスを比較するのに役立つ項目をいくつか紹介いたします。
1)専有/共有
シェアオフィスといっても、利用者が特定の場所を占有できる場合もあれば、各利用者で場所を共有する場合もあります。共有の場合、大きなテーブルを複数の利用者が使うこともあれば、パーテーションなどで利用者と利用者の間を仕切り、共有しながらもプライバシーをある程度、確保する場合もあります。また個室を共有するシェアオフィスもあります。
2)契約期間
シェアオフィスの多くは、1カ月当たりの料金を決め、利用者は月単位で契約する方法を採用しています。これは賃貸オフィスなどで一般的な月額家賃と同じ考え方です。ただ最近では、1週間単位や1日単位、1時間単位、そして(WorkOnのように)1分単位で利用料金を決めるシェアオフィスもあります。
3)会議室
シェアオフィスの中には、会議室を併設しているところもあります。会議室の利用料金は、シェアオフィスの利用料金の中に含まれている場合もあれば、シェアオフィスの利用料金とは別に支払う場合もあります。
4)受付対応
シェアオフィスのほとんどは、受付をする場所があり、受付スタッフが利用者の確認や利用料金の清算をします。またシェアオフィスの中には、受付スタッフが来客対応をしたり、郵便物や宅配便を受け取る業務をするところもあります。WorkOnは、受付をあえて設置せず、利用者がQRコードを使って入退室をすることで利用料金が決まるシステムを採用しています。
5)飲食スペースの有無
シェアオフィスの中には、飲食をする場所をオフィスとは別に用意しているところもあります。新型コロナウイルスの感染を抑制するために、飲食をする場所であっても会話を控えるマナーが普及しつつありますが、以前は、飲食スペースで利用者同士が会話をすることも珍しくありませんでした。
6)机、椅子、無線Wi-Fiなどの設置機器
シェアオフィスの必須アイテムといえる机、椅子、無線Wi-Fiの品質は、シェアオフィスによって大きく異なります。シャアオフィスで仕事を長時間するつもりの方は、机や椅子、無線Wi-Fiを契約前に実際に利用し、自分のニーズに合っているかどうかを確認すべきでしょう。
7)法人登記の可否
シェアオフィスの中には、追加料金を支払うことでシェアオフィスの住所で法人登記を許可するところもあります。法人を新規に設立したいものの、自宅住所を法人登記に使いたくない方は、法人登記が可能なシェアオフィスを選ぶのも一つの方法です。
8)立地
シェアオフィスがある場所は様々です。都心の大きなビルの一角を占めるシェアオフィスもあれば、駅から遠い場所にあるシェアオフィスもあります。また、閑静なオフィス街にあるシェアオフィスもあれば、数多くの飲食店に囲まれるシェアオフィスもあります。
9)利用料金
利用者とすれば、シェアオフィスのために支払う費用は、できるだけ少なくしたいと考えるのが自然です。ただし、利用料金が低い(安い)ということは、シェアオフィスが提供するサービスの質が相対的に低い可能性も高まります。
一方で、利用料金が高いシェアオフィスは、サービスの質が高いのは当然ですが、利用者の経済事情を考慮しないで高い利用料金を支払い続けると、シェアオフィスを使い続けることが難しくなる恐れもあります。
当然のことですが、シェアオフィスの利用料金とシェアオフィスが提供するサービスとのバランスを考えて、自分のニーズに合ったシェアオフィスを選ぶことが基本となります。