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ブイキューブは営業利益3倍増! WorkOnも気になる「テレキューブ」の普及は続くのか

 Web会議などコミュニケーションサービスを提供しているブイキューブは8月13日、2021年1-6月期(第2四半期)決算を発表しました。売上高は60.2億円と会社予想(57億円)を上回り、前年比84.5%増と大幅増収となりました。営業利益は10.2億円と、前年比294.2%増となるなど、おおむね会社予想通りの好決算となりました。

https://contents.xj-storage.jp/xcontents/05997/e0066daf/95e8/40ca/a7a6/ce630a98f812/140120210813486247.pdf

 ブイキューブ決算のけん引役は、イベントDX事業です。イベントDX事業は、急拡大したWebセミナー配信関連サービスをセグメントとして独立させたものであり、様々な分野におけるイベント、セミナーのリモート化を支援する事業です。具体的には、Webセミナー配信サービス「V-CUBE セミナー」や「EventIn」などのセミナー配信プロダクトの提供のほか、イベント配信に係る運用設計、当日の配信サポートや後日のイベントデータ解析などの運用支援サービスの提供が該当します。

 イベントDX事業の売上高は26.1億円(前年比253.7%増)、同事業の営業利益(セグメント利益)は5.5億円(前年比345.4%増)と大きく拡大しています。Webセミナーの配信回数は、オンライン化の定着に加え、6月にはバーチャル株主総会の実施があったことから前年比240%増と急増しています。

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https://jp.vcube.com/eventdx/reason

 ブイキューブの他2事業(エンタープライズDX事業、サードプレイスDX事業)も好調でした。

 エンタープライズDX事業は、企業や官公庁等を対象に、社内外のコミュニケーションにおけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するサービスを提供する事業で、汎用Web会議システム「V-CUBE ミーティング」やテレビ会議システム「V-CUBE BOX」、「Zoom」の販売のほか、ディスカッションテーブル「V-CUBE Board」などの災害対策ソリューションやウェアラブルデバイスなど、企業向けのリモートコミュニケーションプロダクトの提供が該当します。エンタープライズDX事業の売上高は、24.2億円(前年比8.7%増)、セグメント利益は4.6億円(前年比43.4%増)となりました。

 サードプレイスDX事業は、自宅や職場とは異なるサードプレイス(第3の場所)の提供や運用支援を通じて、テレワークを1つのワークスタイルとして定着させることを目的とする事業です。企業及び公共空間への「テレキューブ」の提供、公共空間におけるワークブースの管理運営システムの開発、「テレキューブ」において提供する関連サービスの開発が該当します。サードプレイスDX事業の売上高は、10.0億円(前年同期比230.5%増)、セグメント利益は3.3億円(前年比339.9%増)となりました。

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https://jp.vcube.com/service/telecube

 WorkOnにとって気になるのは、テレキューブを中心とするブイキューブのサードプレイスDX事業の行方です。テレキューブは、設置場所を選ばない防音型の電話ボックス型個室ブースとして開発されたもので、内部にはテーブルとイス、Web会議が利用できるPCが設置されています。

 テレキューブは、外部の音をある程度、遮断し、内部からの音も外に漏れない構造となっています。換気機能も搭載しており、防火性にも分配慮された仕様となっています。

 ブイキューブのメリットの一つは、大掛かりな設置工事を必要としない点です。室内に屋根のある個室を設置するには消防法や建築基準法による規制をクリアする必要がありますが、テレキューブは消防法や建築基準法の規制をすべてクリアしています。

 ブイキューブの決算資料によると、今年1-6月期のテレキューブ設置台数は2,152台で、4-6月期だけで1,189台だったそうです。テレキューブの累計設置台数は4,207台まで拡大しており、部材などの製造のボトルネックが生じるほど需要が強まっています。

 ブイキューブは、テレキューブの最大需要台数を44万台と認識しています。内訳は、企業内が36万台(50人に1台の割合)、公共が8万台となっています。そしてサードプレイスDX事業の市場規模は約1,056億円あり、ブイキューブは約175億円のシェアを取ることを目標としています。

 WorkOnは、新しいワークスペースを運営するものとして、テレキューブの普及に勇気づけられています。ブイキューブが提示するように、ワークスペース関連需要は大きなものであり、各社が努力を通じて満たしきれていない需要に応えることがWorkOnの課題の一つと考えています。

 WorkOnとテレキューブは、おひとり様専用、という点で非常に似たものであり、テレキューブはWorkOnの競合といえなくもないですが、新型コロナウイルス感染症拡大という非常に難しい状況の中でも、集中して業務ができる環境を提供するという志を、テレキューブとWorkOnは共有していると考えています。

 WorkOnは、テレキューブの普及に勇気をもらいながら、新しいワークスペースを提供するものとして、従来型のワークスペースでもなければ、レンタルオフィス、シェアオフィス、バーチャルオフィス、カプセルオフィス、サテライトオフィス、ワーキングスペースでもない働く場所として、そして従来型の貸し会議室、ミーティングルーム、サロン、スタジオ、イベントスペースとは違う予約ルームという形式で、皆様に貢献すべく、努力を続ける所存です。

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